はじめに
皆さま、こんにちは。GL中高生サポーターの亀田です。
先日『キャリアアンカーと計画的偶発性理論の関係を考えてみよう』のコラムを投稿しました。今回はGrow&Leap(愛称「GL」)の取り組みを研究にしたいと思い、日本キャリア・カウンセリング学会の研究大会で実践報告をしましたので、研究大会の様子とGL内でイベントを行いましたので、活動報告が出来ればと思います。
日本キャリア・カウンセリング学会研究大会での経験
▼大会概要▼
大会名:一般社団法人日本キャリア・カウンセリング学会 第29回大会
大会テーマ:支援者としての成長を考える ~社会的要請に応えるには~
日時:2024年11月23日(土)・24日(日)
会場:国立大学法人 山梨大学 甲府キャンパス(山梨県甲府市)
一般社団法人日本キャリア・カウンセリング学会(以下「JACC」)は、1996年3月に日本産業カウンセリング学会として設立され、2021年4月に現在の名称であるJACCへと変更されました。私自身、今回の研究大会への参加は3回目となります。過去2回の参加を通じて、「自分もこのような場で発表してみたい」と強く感じ、大会へのエントリーを決意いたしました。
研究大会の様子
2024年11月23日(土)の早朝、東京を出発し、山梨大学がある甲府駅へ向かいました。甲府駅に降り立った瞬間、澄んだ空気と雲一つない快晴に心が晴れやかになりました。山梨大学のキャンパスは紅葉の時期を迎えており、鮮やかに色づいた黄色いイチョウ並木を眺めながら、2日間の学びに期待を胸に会場へ向かいました。
今回の研究大会には、大学の先生や研究者、キャリアセンターの相談員、企業の人事担当者など、多岐にわたる分野の方々が参加されており、学術的な視点と実務的な視点が程よく融合した場となっていました。
大会の冒頭では学会表彰や基調講演が行われました。そして午後には、研究相談サロンのお手伝いを担当しました。私自身も過去にこの研究相談サロンに参加し、先生方との相談を通じて研究を始めるきっかけを得た経験があります。この日も、研究を目指す多くの方々が相談に訪れ、相談後には笑顔で退室される姿を目にし、私自身も大きな刺激を受けました。
その後、夕方には私の研究発表会が行われました。発表タイトルは「中高生の早期キャリア興味の形成要因―仮説の構築と検証」です。私は、中高生が将来の夢やキャリアを考え、具体的な行動に結びつけることが少ないという課題に着目し、GLに参加している中高生がなぜ早期にキャリアに興味を持つことができているのか、また、どのようなアプローチが中高生のキャリア形成に効果的かを探る研究を進めています。その第一歩として、仮説検証を行うため、MSPに参加した中高生3名と未参加の中高生にインタビューを実施し、その結果を資料にまとめました。
発表では、中高生のキャリア支援や興味を持つきっかけに関する多くのコメントや質問をいただきました。発表は緊張しましたが、研究の第一歩を踏み出せたことに大きな喜びを感じています。この経験を糧に、引き続き研究を深めていきたいと思います。
Grow&Leap発表会での経験
▼イベント概要▼
タイトル:自分の将来を考えるきっかけってなに?~年越し前の「アカデミック×キャリア」~
日時:2024年12月7日(土) 20:00~21:30
場所:Zoom(オンライン)
企画:The Moon 個性教育科学
イベント当日の様子
GLでは、中高生を5つの視点から支える方々が活動されています。その中で私は、「The Moon(育成)」の立場で個性教育を科学する取り組みを行っています。
先日、私の研究発表をGLに関わる方々へお披露目する機会をいただきました。イベントでは、同じ個性教育科学のメンバーである大学4年生の方が、卒業論文の発表をされました。そのテーマは私と同様に、高校生のキャリア教育についてのものでした。
続いて、私が研究大会で発表した内容と、そこでいただいた多くのコメントを踏まえ、今後の研究についてお話ししました。その後、参加者は2つのブレイクアウトルームに分かれ、発表に対する感想の共有や、キャリアに興味を持つようになったきっかけについてディスカッションを行いました。
今回の機会を通じて、個性教育科学の活動をGLに関わる方々に知っていただけたことは、大変ありがたいことだと感じています。また、私の研究が、参加者の皆さんが将来を考えるきっかけになっていたなら、とても嬉しく思います。
おわりに~GLの活動を通じた学びの統合と今後の展望~
今年、日本キャリア・カウンセリング学会で発表する機会を得ることができたのは、ひとえにGLの皆さまのご協力と、インタビューにご協力いただいたMSP生の皆さまのおかげです。この場をお借りして、改めて深く御礼申し上げます。
研究発表をしようと決意したきっかけは、ナゴヤイノベーターズガレージで聞いた3期MSP生の皆さんの発表でした。一人ひとりの中高生が熱い想いを語る姿に感化され、私も一歩を踏み出す勇気を得ることができました。
今回の学会での発表は「実践報告」という形でしたが、今後は仮説をさらに深め、定量的・定性的な視点を取り入れた研究を進め、論文として発表できるように取り組んでいきたいと考えています。また、私自身の学びを社会や多くの中高生に還元できるよう、博士課程への進学も視野に入れ、更なるキャリアの一歩を踏み出したいと思います。
まだまだ未熟ではありますが、今後も中高生のサポーターとして、また研究者として、さまざまな観点からGLを支援していきたいと考えています。研究が進展しました際には、またこちらのブログでご報告させていただきますので、ぜひご期待ください!
*研究の詳細について知りたい方は公式LINEにてご連絡ください!