キャリア教育NPO法人 Grow & Leap

【メンターの生の声】中高生と接する上で意識していたことや感じた変化

My Story Project (以下「MSP」)において、中高生のメンターとして活動していた有希さんに生の声を聴いてみました。約半年間にわたって中高生と一対一で自己探究や社会探究を一緒に行なっていく中で、中高生と接する時に意識していたことやプロジェクトを通した中高生の変化について伺いました。

 

―まず、有希さんは、これまでに何人の中高生を担当していましたか?

MSP1期、2期にメンターを務めさせていただいて、1期4人、2期4人の合計8人の受講生を担当させていただきました。

―そうなんですね。中高生と接する上では、どんなことを意識していましたか?

私がMSPの中で意識していたことを大きく二つ挙げるとすると、一つが知ることの重要性ですね。MSPの中で色んな探究学習をしたりとか、社会人の方にお話を聞かせていただいたりするんですけど、やっぱり中高生は知っている世界が全てになってしまうところもあるので、視野を広げるという意味で、知ることの重要性は意識していました。

二つ目は、感じたこと考えたことを言語化すること、きちんと自分の言葉にすることです。何か自分の意見を発表することあっても、こんなことを考えて、こんなことを感じていることを細かく細かく言葉にする機会って、あんまり学校の中とか、家庭の中でもなかなかないかなと思います。そういう意味で、このMSPの中で、言語化をすることを中高生たちができるようにって意識しながら、毎回受講を担当させていただいてました。

MSPメンターの有希さん

―なるほど、ありがとうございます。「変化」という意味では、どんなことを感じていますか?

割と2期の子たちは、課外活動とかを結構やってる子が多かったんですよね。そのため、社会問題とか、今のニュースでやってることだったり、環境問題とか、そういうところに目が向いて、色んな考えを持ってる子はたくさんいました。MSPでは、その自分の外に目が向いていたところから、もう一度自分に目を向けてみるんですよね。自分が歩んできた道のりの中で、「何を感じて考えてきたのか、そこから今に繋がって、今は自分がどう感じてどう考えているのか」というのを言葉にできるようになったり、深く考えられたり、そこから「自分はこれからどうなっていきたいのか」というように、自分の外のことに目が向いていたところから、自分自身に目が向くようになっていきました。そこがすごく変化したことかなと思います。

学校でもなければ、おうちでもないし、いわゆるサードプレイスって言ったりもしますけど、このGLっていう場が、学校でもできないし、おうちでもできないしっていう時間にしてもらえたらなと、私自身心のどこかで思っていました。なので、そういう自分自身の将来のこととか、これまでのこととかを深く考える機会を得て、外のことだけでなく、自分のことにも目が向くようになったのが大きい変化の一つじゃないかなと感じています。

―なかなか自分に目を向ける機会ってないですよね。他にもあったりしますか?

MSPは1回の受講が90分なんですけど、そこに対する姿勢もだんだんと変わっていったなと感じています。

最初のうちは受講生たちも何してくんだろうっていう感じであんまりドキドキみたいな感じだったので、私たちから「今日はこういう時間にしよう、これについて考えてみよう」っていうふうに提案していました。そこから、一緒に自分のことについて考えていく中で、今の私ってこれを知ることが大事だなとか、自分自身に必要なものを一緒に考えていくと、受講生たちの方から、「ちょっとこれ今日やりたいです、これについて考えたいです」って提案してくる子が増えた印象でした。

これは、このMSPの受講ということだけじゃなくて、受験勉強とか、進路選択とか、あらゆる場面で活きる力なんじゃないかなと思っています。自分からチャンスを掴んでいくために必要な力がついたんだなっていうのをすごく、受講生たちを見ながら感じました。そういう意味でも、半年という時間ですが、2期生たちが本当に変化したんだなというのをメンターから見て、感じていました。

―ありがとうございました。3期も楽しみにしています!

 

*本記事は、2023年5月27日に開催された第3回GL中高生サポーター会で話されていた内容をもとに作成しています。

くまちゃん

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