5期MSP生のゆなです。My Story Project(MSP)において、中高生にじっくり伴走してくれるメンターの存在は、とても大きいものです。
今回は、メンターの洋介さんにインタビューしてきました!
夢を追いかけながら、中高生を後押し
ー自己紹介をお願いします。
GLでメンター2年目をしている洋介です。水産大学校の大学3年生で、普段学んでいることは教育とは関係なく、船のことや海のことです。最終学年の来年度は、魚を獲る機械や網などの研究をするのかな、という感じです。多くの人にはあまり馴染みのない業界の大学で普段は勉強しています。

ー「航海士」を目指していると伺いましたが、その道を選んだきっかけを教えてください。
小学生の頃、図書室で手に取った職業図鑑で航海士を知って「面白そう」と思ったのが第一印象でした。船は人が作ったものの中で一番大きいものらしくて、それを動かすってロマンがあるなと。その頃から漠然と「この仕事に就きたいな」と思っていたんだと思います。
小さい機械を動かす魅力もあるけれど、僕は大きいものを動かすことに惹かれました。
迷いながらも、自分の『個性』に正直に
ー進路について悩んだ時期もありましたか?
はい。高2・高3くらいの進路や大学を考える時期に「もう少し具体化していきたいな」と思うと同時に、船の世界のイメージがあまり湧かなくて、わからないことに抵抗もありました。
一方で、子どもに教える仕事にも惹かれていて、教育学部にも興味があったので、「教育に行くか、夢に進むか」で悩んだんです。社会人を経験してから教員になった高校の担任の先生に相談する中で、「先生は後からでもなれる。若いうちは船の世界に身を置いてみて、合わなかったら大学に行き直して現実的な道を選べばいい」という考えになりました。
高校生の時にそう決めて今の大学に進学し、大学に入ってから少しずつ様子が見えてきました。今は楽しいと思いつつ、この先どうなるかはまだ悩んでいます。

ー迷いながらも選んだ道なのですね!教育にも興味があるとおっしゃっていましたが、MSPのメンターになろうと思った大きな理由はありますか?
大学1〜2年の頃は、勉強自体は楽しいけれど、将来が読みにくい業界なので「本当にこの道でいいのかな」と思っていました。そこで、興味のあった教育系の活動をしてみたら「もし船の業界が合わない時に想像しやすいかもしれない」と思いました。そんな時に偶然、とあるボランティア募集サイトで Grow&Leap を見つけました。「教育をしたくて仕方がない」というより、募集のメッセージを見て「面白そうやん」という直感で始めました。
ー直感を信じて行動する姿勢が素敵だと思いました。
実際に中高生と関わってみて、やり取りの中で印象に残っていることは何ですか?
まず「伝えるって難しいな」と痛感しました。
CS(Co*Sharing:最初の約20分間の「テーマ設定の時間」)も、研修で練習はしていたけれど、実際に中高生に初めて話した時は難しかったです。用意されているスライドを音読するだけではなく、自分のエピソードを入れたり、自分の言葉で言い換えたりしています。相手が中学生か高校生かでも受け取り方が違うし、話し方を変える必要があるので、何回やっても難しいなと思います。
会えば会うほど学びがある
ー実際に受講生から学んだことはありますか?
たくさんあります。これまで4人の中高生と関わってきましたが、毎回 別の視点から学ぶことがあります。担当する子の性格や年齢がそれぞれ違うことで、「年齢で決めつけてはいけない」ということに強く気づかされました。中高生の姿を見ながら「僕ももっと行動的でよかった、今からでも行動しても遅くないんだ」と思うこともあります。また、相手のテンションに合わせる必要や、オンラインで対面イベントを企画することの難しさを学びました。会えば会うほど、僕も学ばせてもらっているなと感じます。
ー受講生との接し方で意識していることはありますか?
大きくは2つあります。
1つ目は、自分の経験や、これまで感じたこと・考えたことを伝えることです。僕は大学で船に乗ったり海に行ったり、他のメンターがあまりしていないことをしている自覚があるので、そこから伝えられることがあるんじゃないか、と考えて伝えることを意識しています。例えばキャリアリサーチ(自分の関心分野で活躍する社会人の方へのインタビュー)で「誰に話を聞くか決めるのが難しい」となった時は、僕が中高生の頃「こういう話を聞きたかったな」「大学進学前に知っておきたかったな」という視点を共有しました。イベントプランニングでは、僕自身の部長の経験を活かして「自分ならこうした」と提案することもあります。
2つ目は、毎回の受講で1回は爆笑させることを目標にしています。言い方を少しロマンチックにしたり、ボケてみたりして、笑いながら進めることを意識しています。
ー活動を始めてから、洋介さん自身の考え方や価値観に変化は感じていますか?
劇的に「こう変わった」というより、「自分ってこういう価値観を持ってたんだな」と認識できる機会が増えました。僕はメンターを始めたのが大学2年生、20歳になってすぐくらいで、受講生の世代とそこまで大きく離れていなかったのかもしれないです。でも一緒にやる中で、「高校の時に自分が思ってたことは、こういう価値観から来てたんだ」とか、「今抱く気持ちは、こういう感情を大切にしているからだ」と気づく機会が増えました。「今の気持ちにもう少し深くアプローチしよう」と思えるようになったのは、変化かもしれません。

年齢関係なく多くの人と出会える
ーメンターとして中高生と関わる中で、洋介さん自身も多くの発見をされているのですね。洋介さんが思うGL/MSPの魅力はどんなところですか?
僕は受講したことがないので一概には言えないけれど、受講生とメンターで魅力は違うと思っています。
受講生の魅力は、いろんな方と話せて話を聞けること。それだけでも魅力だと思います。さらに、中高校生の時から運営側として関われる機会はなかなかないと思います。学校の生徒会に近い部分もあるかもしれないけれど、学校は同年代が中心で、GLは中学1年生から大人までと年齢幅が広いです。親に言われて無理やり受講するのは趣旨とズレてしまうけれど、動機は関係なく、自分から「変わりたい」「自分の個性って何だろう」「進路や将来について悩んでいる」「知らない人と話しながら過去を振り返ってみたい」と思う中高生な受講することで、得られることが必ずあると思います。そして、GLの運営側の方々は、個々に合うメンターをマッチングしてくれて、しっかり考えや気持ちを言語化するサポートをしてくれるので安心です。
メンター側の魅力は、CSの準備で一人で練習する中でも自己分析する機会があるし、「中高生の時にできなかったこと」を今、一緒にできていることです。CSの中で『表現しよう』という話があって、自分の個性(感じたこと、考えたこと)を表現していくことで、「まだ見ぬ誰かに届くかもしれない」「百年後に自分の個性がどこかに生きていたら面白いな」と思うと夢があります。それから、大学生でも簡単には得られない、多くの方と接する機会を得られることも魅力の一つです。どんな経験や知識を持っている人でも、「その人の個性に基づいたメッセージは中高生に届く」と思っています。
「一番近くにいる一番遠い人」
ー受講生側・メンター側の両方の視点から、それぞれの立場の魅力を丁寧に言語化してくださり、ありがとうございます。
メンターは、受講生にとってどんな存在だと思いますか?
僕の言葉で言うなら「受講生にとって一番近くにいる一番遠い人」です。
家族でも友達でもありません。人によってはリアルで会わないこともあります。物理的には遠い知り合いだけれど、心理的には一番近い存在です。だからこそ、家族や友達にも話したことがないようなことを話したりもします。『メンター』という言葉は距離を感じるので、僕は『友人』という言葉の方が感覚的には近いのかなとも思っています。

ー受講生のことを第一に考えながらも、洋介さん自身の自己分析や気づきにも繋がっているように感じます。
メンターとしてのこの経験を、将来どんなふうに活かしていきたいですか?
まだ大学生なので、「活かせました」と言えるのは10年後とかになると思うけれど、想像としては、いろんな世代・いろんな人と話す機会は、どんな職業でも必ず役に立つと思います。営業でも準備して相手に伝える力は必要だし、知らない人と話す経験も、仕事で活きるはずです。さらに、個性という観点で人を見る経験ができたので、気が合わない人にイラッとした時も、「待って、自分、メンターで個性の話してたやん」と一度立ち止まり、もう一回相手と向き合えるかもしれません。こうした力は、どんな仕事でも使える力になると思っています。
ー今日は貴重なお話をありがとうございました。
現在、私は受講生としてMSPに関わっていますが、今回、私たちを支えてくださっているメンターさんの想いや視点を知ることができ、とても有意義な時間でした。洋介さんのように、なかなか出会えない経験を持つ人や特別な職業に就いている方と繋がり、誰一人として同じではないお互いの『個性』を共有できる機会があることは、MSPの大きな魅力の一つだと改めて実感しました。
これからも多くの出会いを大切にし、自分の『個性』を世界中に届けられるようになりたいです。










