こんにちは!GLの倉田です!
11月、マイストーリープロジェクトを受講している中高生の保護者の皆様と交流する機会がありました。
プロジェクトが始動から2ヶ月程度が経ち、GLの視点では受講生の変化を感じています。とはいえ、保護者の方々の視点ではどうだろうか?と、自分が評価を受けるような気持ちで、どきどきして迎えました。
しかし、保護者の方々からは、
「最近は、目的をもって大学を選ぼうとしているのがわかる。」
「何をやりたいか見えていなかったが、そこをしっかりと考えて行動し始めている様子。」
「毎週の受講の時間をすごく楽しみにしている。自分を開放的に表現できるGLの環境がとても好きみたいです。」
という声をいただきました…!!!!
大変嬉しく思い、胸がいっぱいになりました。日頃のみなさまのご理解・ご協力があってのことで、感謝の気持ちが突き抜ける思いです。
そんな喜びもありましたが、一方で保護者の方から印象深い話も上がりました。
それが、「キャラ」についての声です。
「お友だち同士の間の「キャラ」のせいで自分と向き合えていないんじゃないか、と思う。」
お子さまを側でご覧になりながら、「キャラ」を問題視するお母様が複数いらっしゃいました。
さて私は、総合型選抜入試(旧AO入試)を志望する高校生を40名程度みさせていただいた経験から、さまざまな大学で出題される小論文のテーマを対策で扱うことがあります。特に人文系の学部の小論では「若者文化」が扱われることがしばしばあり、「空気を読む」とか「キャラ」についての自分の考えを答えさせる問題が出題されます。
なぜなら、自己確認の仕方に偏りがあったり、自己肯定感を育むには機会が少ない現代社会に問題意識を向けられているのかどうか。またそんなことに課題意識を抱くことができているのかどうか。このあたりを、人文系の大学を志望する学生に問いたいからだと思います。
私は普段こういったものにふれる時、「あ〜、確かにね〜こんなこともあるよね〜。現代の日本社会の問題を小論のテーマにすると、こんな感じで出題されるのね〜。」という程度にどこか「机上の小論問題」として見ていたような感覚も正直あったと思います。
しかし。
事件は、、、、。
『事件は、入試管理局(アドミッション・オフィス)で起きているんじゃない!!
現場で起きているんだ!!!!!』
という声が、
お母様からあがった話を聞いてる時に、脳内に鳴り響いたような感覚がありました。
そうです。
中高生の取り巻く現実です。
今、「キャラ」という名の呪縛に10代は苦しんでいます。
中学3年間、高校3年間、
なんなら中高一貫校ならば、6年間。
同じ「キャラ」で自分を存在させるとは、どんな苦役でしょうか。
3年、ないしは6年は人格形成の重要な時期には、
決して、短くない時間です。
長く長いこの時間を、
狭く狭いコミュニティの中で、
仲間との関係性を維持するために。
「ありのままの自分」でいられるから、「仲間」と言えるはずなのに、、、
「キャラ」という仮面を被った自分でしかその「仲間」の中では存在できない、、、
という大きなジレンマが存在します。
これは、中高生の輝くべき「個性」にとって、大きな、おおおおおおおおきな、「脅威(T)」である。
(↑最近、GLでSWOT分析やりすぎ。笑)
と気づきました。
もちろん「キャラ」は、目の前の問題をやり過ごす上で悪いことばかりではないので、一方的に批判するのもよくないかもしれません。
しかし、しかし!
長い目で見ると、いいことでは決してありません。
この「キャラ」によって、狭いコミュニティがまるで世界の全てのようにさせています。
活きるべきはずの「個性」が死んでいく
のです。
そうです。
私たちのミッションは、
「個性を活かす、世界が輝く。」
です。
中高生の「個性」の声に、しっかりと耳を傾けず、
周囲の声や常識、こうあってこそ100点ともいうような暗黙の価値観や半強制的な空気感。
さまざまな、誰も得をしないしがらみが、いつしか「キャラ」となって、
大切な「個性」は埋没し、むしろ「自分らしさ」はいつしか一般化され、
その場の空気を読んで、流れに身を任せながら、
「個性」は発言する権利を失っているならば、、、
「わたし」が、活かしたい。
そんな思いで活動しています。
その「個性」が、活きるならば、
目の前の日常が大きく変わったようには見えなくても、
その未来や世界は、大きく変わっていくと信じています。
改めて、この保護者の方々との交流の時間が、私たちの果たすべき役割を認識するような時間になりました。
代表 倉田佳代子
■お知らせ
GLの下半期の活動をダイジェストにまとめたニュースもぜひ一度ご覧ください!!中高生の個性、もっと輝け。