My Story Projectでは、中高生が多様な大人と出会い、対話を通して人生や自分らしい生き方・在り方について考えています。
今回は、年間協働パートナー企業の株式会社デンソー デザイン部の山本博之さんにインタビューを実施しました。インタビュアーは、アートやデザインに関心のある5期MSP生のこむぎさんです。
「デザイン」と「実用性」はどのようにつながっているのか。
ものづくりの現場では、どのような視点で人や社会を見つめているのか。
実際に社会の第一線で活躍されている方のお話を通して、中高生自身が“自分の価値観”について考える時間となりました。
(インタビューの内容を一部紹介します!)
デザインと実用性、その先にあるマインド
Q. デザインの仕事に就こうと思ったきっかけはなんですか?
デザイナーになりたいと思ったのは、大学生の時ですね。大学は普通の理系の工学部に入って、機械工学科みたいなところで勉強していました。そこで学んでいくうちに、もっとクリエイティブなことをやりたい、自分の考えた設計とかデザインを世の中に出していきたいと思ったんです。工学の分野で全く世の中にないものを生み出すのは難しいと実感して、それならデザインの世界に飛び込んだ方がいいと思って、専攻を変えたみたいな感じですね。
Q. デザイン案の良し悪しはどのように判断していますか?
多数決で決めても良くないと思っていて、決め手になるのは「ある人にはすごく良くても、他の人にとってネガティブになってしまう」みたいなことが起きないようにすることです。例えば電動キックボードをデザインするとして、ユーザーにとってめっちゃ良くても、止めた時に場所を取って周りに迷惑とか、捨てる時に捨てづらい、分解しづらい、みたいなことがある。ユーザーは良くても、他で迷惑がかかることがあるので、その辺も含めて考えると、最適解が自ずと出てきます。
Q. デザインを学ぶ上で重要だと思うことは何ですか?
僕は、小手先のスキルはどこでも学べると思っています。大事なのはマインドで、デザインの本場と言われるヨーロッパのライフスタイルを直に感じることができると一番いいと思っています。建築などいろんなものが美しくて刺激されるし、向こうの人と付き合うとライフスタイルが知れて、日本人と違うところが学びになる。20代の頃、職場にいたドイツ人、イギリス人、フランス人、スウェーデン人と友達になり、友情を大事にする、誕生日にホームパーティで祝う、人生を豊かにする取り組みなどに触れると価値観も変わる。学生のうちにそういう学びができるとすごくいいと思いました。
MSPでは、学校だけではなかなか出逢うことのない、社会で活躍する大人のリアルな想いや価値観に触れる機会を大切にしています。
企業の皆さまとの対話は、単なる「職業理解」にとどまらず、中高生が自分自身の興味や感性、将来について深く考えるきっかけになっています。
今回のインタビューでも、「スキル」だけではなく、「どんな視点で社会を見るか」というマインドの重要性に触れることができました。
ご協力いただいた株式会社デンソーの山本さん、ありがとうございました。
インタビュアー こむぎさんの感想
インタビューを通して、企業におけるデザイナーの役割や製品開発の流れを具体的に知ることができました。見た目の美しさに加えて、使いやすさや第三者への影響まで考慮していることに驚きました。中でも、スキルよりもマインドやライフスタイルの体験が大切だというお話が印象に残っています。車やバーコードスキャナーなど、普段意識しないものにもデザインされていることを実感し、日常にあるデザインの意図に目を向けていきたいと思いました。 (こむぎ)










