キャリア教育NPO法人 Grow & Leap

人間がやってこそ価値のあることは何だろう?未来セミナーが開催されました!

こんにちは。メンターのよしのです。
12/16に3期MSPの「未来セミナー」が開催されました!1・2期MSP生たちも希望者は参加できる形で実施しました!


AIによるシンギュラリティ*が、迫っていると言われる中「これから私達はどのように生きていくか」について、みんなで考えました。前半は、講師の村上さんからAI技術の現状についてお話を聞き、後半はディスカッションを行いました。

AIといえば、2023年に日本語版のChatGPTアプリがリリースされたことが記憶に新しいですね。言語系AIには世代を問わず多くの方々がお世話になっているのではないでしょうか。
仕事での使用に目を向けると、コンサル業界、法曹界、医療界など、様々な分野でAIが人間よりも高い成果を残すことが認められているそうです。これだけ聞くと「AIに仕事を奪われる、怖い!」となりますが、実際はいずれの分野でも「人間がやってこそ価値のある仕事」―例えば、コミュニケーション、心理的ケア、倫理的判断など―があります。つまり、1つの仕事の中にもAIに「代替されやすい業務(定型業務)」と「代替されにくい業務(非定型業務)」がある、ということだそうです。

そこで、後半では「自分が目指す職業における定型業務と非定型業務」を各個人で考え、意見交換をしました。この時点では、「ほとんどの仕事がAIに代替できてしまう気がした」という意見が多く見られました。しかし、村上さんから「実際AIに代替するかどうかは人間の意志によるので、たとえ代替可能な仕事だとしても、代替してほしくない(人間にやって欲しい)というニーズが多ければ、代替されないのではないか」という視点をいただき、最終的には「AIに代替してほしくない仕事=人間がやってこそ価値のある仕事とはなにか」について議論しました。

この問いについては議論が深まり、「幼稚園の先生とか、子どもの成長に関わるのは人間じゃないと嫌だな」や「母親がAIだったら嫌だ」「仕事自体はどれもAIに代わられてもいいが、その仕事をしている人と仲良くなっていたら、代替してほしくない」「結局、人間にしかできないことって友達であることだけなのかも」などの意見が出ました。

答えは出ませんでしたが、参加者が新たな問いを持てる機会になったと感じました。高校生の中には、その後の受講でこの話の続きをしたいと希望する子もいました。

様々な意見が飛び交った未来セミナー。会の締めくくりは「そうだ、いい人になろう」笑。いい人になるとは、「AIに代替されてほしくない」と思われるような人になるという意味です。無理してよく思われなきゃということではなく、自然にそう思われるような魅力ある人になりたいという話で締めくくられました。

参加した中高生たちの感想をいくつか抜粋して紹介します。

「AIが発達していく中で私達人間にしかできないことや特性、価値、個性を見出していくことが大事だと思った。」

「AIを今まで敵視していましたが、これから絶対に共に生きていかないといけないので仲間として受け入れようと思いました。そして、AIが介入することを見越した未来を考えていかないといけないなと思いました。」

「難しかったけどこれからの時代を生きていく中で絶対にぶちあたる壁だと思うので今日みんなで考えられて良かったです!」

「AIにはできない人間にしかない力(例:笑う力・人の心を読み取る力)などを生かした仕事を見つけたいなと思った。」

 

どんなにAIが発達しても、絶対に代えることのできない価値が、人間にはあるはずです。受講生のみんなが、それを堂々と発揮して生きていく人になってくれたらいいな、と思ったのでした。

*シンギュラリティ:AIの知能が人間の知能を超える「技術的特異点」のことです。

よしの

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