キャリア教育NPO法人 Grow & Leap

3期生に聞いた!3期My Story Project評価アンケート結果

こんにちは、松隈です。
2024年3月に開催されたMy Story Project Fes. で一区切りついた3期 My Story Project(愛称「MSP」)について、3期MSP生の皆さんにMSP評価アンケートにご回答いただきました!
今回は、その結果についてご報告します。

ただ将来設計ができればいい、というわけじゃない。

3期MSPは、2期よりももっと全国に広がり、北は北海道、南は鹿児島(屋久島)まで、多様な地域から19名の中高生が参加してくれました。また、イベントサイトに掲載してあるMSPのページを自ら見つけたり、2期生からの紹介されて参加するようになったりした子が多くいました。

そんな3期生たちに「MSPに参加して良かったこと・MSPを通して変化したこと」について聞いてみました。一部紹介します。

参加して良かったと感じること

MSPに参加してなかったら出来なかったこと(インタビューやイベント開催など)ができ、自分自身の夢がそれらを通して具体的になったこと。

普段は交流がない大学生や大学院生また社会人の方々と交流することができたことが私自身の視野や知識の幅を広げてくれた。さらに、丁寧で優しいメンターさんのサポートのおかげで自己分析をより細かくできたことはこれからも一生使えるものを得られた特別な機会であったこと。

他校、他県、年齢の違うたくさんの人と関わって自分たちの将来について話せたこと。それによって視野が広がったり、違う興味の人と話して色んな世界があることを知った。

様々な年代や出身の方と交流出来たこと。そして、自分の過去や未来をじっくりと考えたことが良いと感じた

MSPを通して変化を感じること

好きなことを発見することが出来たので、MSPを行う前よりも勉強や趣味に対するやる気が湧いてきた

キャラにとらわれずにやりたいことをやれるようになった。自信が少しついた。

自分自身にとって今までの経験や出会った人などがとてもいい方向に影響していることを知ったため、今の出会いを大切にしようと思うようになった。

メンターさんと週に一回のペースでお話しすることによって何か新しい自分だけの居場所を得られた気がして、とても心強く感じられた。

MSPは、自分らしいキャリアデザインを描くことを目的としていますが、それはただ将来設計ができればいい、将来が具体的になればいいという話ではないと思います。自分自身の捉え方、人生に向かう態度、社会の中の一人としての自分…など、様々な視点が必要になります。そしてそれは、一人ひとりの状況や段階に合わせてサポートしていくことが欠かせません。
したがって、19人いたら19通りのMSPがあり、ストーリーがあるのです。

意外なところが第2位に!MSPで良かった個別受講内容

MSPでは、メンターが一対一で伴走しながら、中高生たちは自己探求や社会探究をしていきます。
最初に必ず行なう自己探究としては、自分の過去を振り返ったり、自分の強みを考えてみたりするような自己分析をします。また社会探究では、自己探究で得られたことを大切にしながら、何か一歩踏み出す機会をつくっていきます。例えば、自分の「感じたこと、考えたこと」を起点としたイベント企画に挑戦したり、自分の関心分野で活躍していらっしゃる社会人の方にお話を聞いたり、また今期は作詞作曲に挑戦したりした子もいました。そのような過程を経ながら、中高生たちは自分らしいキャリアデザインを描いてみていきます。

そこで、3期生に、特に良かったMSPの受講内容について聞いてみました。

2期同様、「自己分析」「社会人の方へのインタビュー」はトップ3にランクインしました。
その理由を聞いてみると、

自分について振り返ったことで今の自分を作っているのがなんなのか知るきっかけになった。

自分の生い立ちを深堀することで選択肢が広がったように思う。

自分が興味のある分野のプロの人と出会えたり、自分が見たこともないような視点のお話を聞けたから。

普段の生活では関わることの出来ない大人の方と将来の不安なことなどをお話出来ていい経験になった。将来について自信が持てた。

といった声がありました。

自己分析に意味や価値を感じている子が多いことがまずとても嬉しいと思いました。
確かに中高生の期間は、「自分は何者なのか?」というアイデンティティの課題にぶつかることが多いと言われる時期ですが、目まぐるしい日々を過ごしている中で、なかなか答えが出ず、むしろもつれた糸のようなものと向き合いながら、紐解いていく作業は大変なことです(実際、受講の後に話せてスッキリした感覚とともに、疲労感を覚える子もいたと思います)。またこれも、一人ではなく、メンターと一緒に、同世代の中高生と一緒に取り組んでいったからこそ、できた部分もあったのではないかなと思います。

インタビューは、3期も多くの方にご協力いただきました。

プログラミング教育起業家、人材会社起業家、外資系、学生起業家、スポーツ教育者、国際協力師、国際支援従事者、大使館職員、歌手、舞台監督、元タカラジェンヌ、舞台トレーナー、ゲームプログラマー、弁護士、医師、医学生、ウェブデザイナー、営業マン、マーケッター、MBA取得されている方、パン屋、地方創生地域の住民、農園の方…etc.

など、中高生の聞きたい!に合わせて、ご協力いただきました。
1時間程度、自分の関心と重なる人生の先輩と一対一でゆっくり話すことができることは、とても貴重で贅沢な時間だな、と同席しながら私もよく思います。やはり、インターネットで調べて出てくるものとは異なり、生の声はインパクトが大きいです。
ご協力くださった皆さま、また繋いでくださった皆さま、心から感謝申し上げます。

また、「メンターとの何気ない会話」にも票が多く集まりました。
同年代でも大人でもない、自分より少し大人な方との何気ない対話はリラックスすることができ、ありのままの自分を受け入れてくださっているような気がして嬉しかった」や「メンターさんとの何気ない会話でもたくさん気づきがあったし、なんでも話せる第三者が出来たことによって、モヤモヤなどが減った」といった理由を回答してくれました。
メンターという存在は非常に異質なものだと思います。同世代でも大人でもなくて、日常生活にはいない不思議な存在です。受講の中で話されたこと/話すことは、基本的に自分とその子との間にだけ共有したものとして、大事に扱いたいなと私は思っています。そうすることで、中高生にとって、MSPの受講が安全基地のような居場所となっていたなら、とても嬉しいです。

ちなみに、惜しくもTOP3には入りませんでしたが、「テーマ設定(CS)」にも票が集まっていました。テーマ設定とは、GLメンバーたちが話し合いに話し合いを重ねて作成したもので、一般に大事だとされる認識観・価値観を共有したり、一緒に吟味したりする場です。自分らしいキャリアデザインを描いていくために欠かすことのできない人間性の部分にアプローチするものです。
「毎回短い体験型の授業を受けている気がした。教えてもらったことに対して自分が思ったこと、感じたことを発言できる授業はとても楽しく学びになった」という声もあり、楽しみにしている中高生も多かったように思います。

世代や地域を超える「交流」の魅力!MSPで良かった全体企画

MSPは、メンターとの一対一の受講のほかに、全体が集まる場がいくつかあります。
3期は、2期生のみっちーくんがMSP運営メンバーを担ってくれたことにより、中高生目線も加わりながら、企画できたことがひとつの特徴です。

そこで今度は、3期生に、特に良かったMSPの全体企画について聞いてみました。

やはり一番は、3月に開催された集大成となる最終プレゼンの場「MSPフェス」で、次いで、11月に自分自身をテーマにプレゼンをした「中間発表会」でした。

同世代の中高生の姿を見たり、話を聞いたりすることが刺激になることはもちろんのこと、世代や地域を超えて様々なバックグラウンドを持つ方と交流できたことに魅力を感じる声もたくさんありました。
特にフェスを現地まで足を運んで参加した中高生のほとんどが「MSPフェス」に票を入れていました。実際、3期生が東京や福岡、石川など全国各地から集まってきているだけでなく、社会人の方も北海道や東京、大阪など、様々な地域から足を運んでくださいました。こういうタイミングでなければ、絶対に会うことはないだろう、といった方と実際にお会いし、お話しできる機会になることも、重要なことだと感じています。

そして、3期に初の試みとして実施した「秋まつり交流会」にも票が入りました。秋まつり交流会は、中高生・大学生・社会人の方が一堂に会してゲームをしたり、哲学対話を楽しんだりしました。
普段なかなか関わる機会の多くない社会人の方と交流することを通して「話すことが苦手だと思っていたけど、自信に繋がった」という声もありました。

また今回のアンケートの項目には設置していませんでしたが、3期はMSP部活動が始まったこともひとつのポイントです。対話部、数学部、イラスト部、音楽部、政経部など、様々な部活動が展開されていっていますが、これらは中高生がより主体となって、より自分を表現できる場にしていけたらと考えています。部活動については、またどこかでご紹介しますね。

最後に、今回アンケートにご協力くださった3期MSP生の皆さん、本当にありがとうございました。

★2期のMSP評価アンケート結果はこちら

くまちゃん

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