キャリア教育NPO法人 Grow & Leap

【メンターインタビュー】予備校での心残りから始まった、まちこさんのメンターへの道

こんにちは、ゆずきです。
今回は、6期My Story Projectより、メンターに挑戦しているまちこさんにインタビューしてきました!

教育の道へ導いてくれたもの

ー自己紹介をお願いします!

名前はまちこと言います。今愛知県日進市に、主人と小学校3年生の息子と3人で住んでいます。新卒で大学受験の予備校に就職して7年程働きました。今は退職をして、在宅で仕事をしながらGrow & Leap(以下、GL)に携わらせていただいています。

ー在宅のお仕事はどんな仕事ですか?

これも教育関係の仕事なんですけど、塾とか予備校の事務の仕事を業務委託という形でお引き受けしてやっています。あと保育士資格を持っているので、保育士資格に合格するための通信講座の教材作成や受講生の方の質問対応をやらせてもらっています。

ー全体的に教育関係のお仕事なんですね。教育関係には昔から関心があったのですか?

実は、大学は経営学部で、当時は教育について全く考えていませんでした。就職活動を始めた頃は、「経営学部だから」という理由で、銀行や保険などの業界を中心に受けていました。でも、どれもしっくりこなくて、なかなか内定ももらえなかったんです。

そこで一度立ち止まって、自分は何をしたいのかを振り返ってみました。その時に「もしかしたら、教育がいいかもしれない」と気づいたんです。そこからは、自分でも驚くくらいスムーズに就職活動が進んでいきました。

ー企業側にもその思いが伝わったっていうことですね。

そうですね。すごい面接とかもやりやすくって。質問してもらったこととかも、自分の言葉で話せるというか、無理しなくても伝えられる自分がいました。

ーその時、どんなことを話されたのですか?

カフェの店員のアルバイトが学生時代に一番頑張ったことだったんですけど、その時先輩が私がバイトリーダーになるために育ててくれた時期があったんですね。それでリーダーになれたんですけど、当時自分はリーダーとか上の仕事にチャレンジするのは全然向いていないと思っていて。でも先輩ができるよって言ってくれて、自分のことを信じて育ててくれたからそれがすごく嬉しかったんです。

その経験から、「自分にはできない」と思っている人の背中を押したり、一人では行けないと思っていたところまで一緒に進んだりできる人になりたいと思うようになりました。その話を面接でも伝えたところ、すごく良い反応をいただいて。自分がやりたいことと、相手が求めていることが重なった瞬間で、「これだ」と手応えを感じました。

ーGLのメンターとしての役割ともすごく近いですね。

そうかもしれないです。大学の学部選びがめちゃくちゃ適当だったので、それもちょっと後悔しています。自分のやりたいことの根っこを見直したことで、教育という道に進むことができました。

そして、会社を辞めた今も「自分は何がしたいんだろう」と改めて考えてみたら、やっぱり同じところにたどり着いたんです。形は変わっても、「自分にはできない」と思っている人の背中を押し、その人が一歩踏み出すのを支えたいという思いは、昔から変わっていないのかもしれません。

「やりたいことがない」に向き合いたかった

ーどうしてメンターになろうと思ったんですか?

予備校で働いていた時の経験が大きいです。当時は、生徒との進路面談で、成績や志望校を聞きながら、「夏はこういう勉強をして、これくらい成績を伸ばそう」といった学習計画を立てたり、出願のスケジュールを考えたりしていました。でも、話をしていると、「大学には行きたいけれど、本当にやりたいことはまだ分からない」という生徒がたくさんいたんです。親や先生から「頑張って、いい大学に行こう」と言われているから頑張ろうとはしているけれど、自分自身が何をしたいのかは分からない。勉強へのモチベーションも、そこまで高くない。そういう子たちも少なくなかったです。

そういう生徒を目の前にすると、本当はもっと話をしたかったんです。「どんなことに興味がある?」「こういうことをやってみたら面白そうじゃない?」と、一緒にその子のやりたいことを探したかった。でも、予備校ではなかなか時間が取れませんでした。現役生の場合、部活が終わってから授業が始まるので、面談に使える時間は30分ほど。その中で、夏期講習の講座を決めたり、定期テストの目標点を考えたりと、どうしても勉強や受験に直結する話が中心になってしまいました。「やりたいことがない」と言われた時も、本当は「じゃあ、何がやりたいんだろうね?」というところから一緒に考えたい。でも、現実的には「看護に興味があるなら、今の成績だとこのあたりの大学が目指せそうだね」といった、受験につながる話から始める必要がありました。

もちろん、予備校として合格を目指すことは大切です。でも、自分の中では、「もっと別の話もしたい」という思いがずっと残っていました。その後、仕事を辞めることになり、改めて「自分がやりたかったことは何だったんだろう」と考えた時に、その思いが心残りとして残っていることに気づきました。「そういう関わりができる活動はないかな」と探して、たどり着いたのがGLでした。

ー代表のくららさんがまちこさんと出会った時、自分かと思ったという話をしていたことを思い出しました。

そうなんですよね。すごい私もびっくりしたんですけど、似てますよね。ホームページには、くららさん自身のことはたくさん書いているわけではないけれど、「人生のアントレプレナーシップをとる」とか、やりたいことがわからないという子が多いこととか、わかると思ったところがいっぱいありました。それで面談させてもらったら、「え?なんか道筋もほぼ一緒だった?」とビックリしましたね。

答えは、本人の中にある

ー8月から6期MSPが始まりましたが、中高生と関わるうえで、大切にしたいことや届けたいことはありますか?

一番大切にしたいのは、まず「全部聴く」ということです。これまでの仕事でたくさんの高校生と関わってきたので、「こうしたらいい方向に進むかも」とか、「こういう考え方だと、もしかしたら少し苦しくなるかも」と、つい自分の中に答えが浮かぶことがあります。でも、研修で松隈さんがおっしゃっていた、「メンターの言葉から気づきを得るのではなく、MSP生が自分で話していく中で、自分の言葉から気づきを得られるようにする」という話がすごく印象に残っています。私自身、「何かいいことを言いたい」「いいアドバイスをしてあげたい」と思ってしまうこともなくはないです(笑)。でも、それよりも大切なのは、MSP生自身が気づけるような「いい質問」をすることだと思っています。

だから届けたいことは、「自分はこういうことをしている」という事実だけではなく、その一つ奥にある「なぜ自分はそうしているんだろう」という気づきです。今担当しているMSP生は、部活動の副部長をしたり、委員会の委員長に挑戦したいと思っていたり、コンテストにも複数参加したいと言っていたり、とても行動力のある子です。もちろん、「すごいね」「頑張ってね」と応援することも大切です。でも、それだけで終わってしまうと、MSPで得られるものが少なくなってしまうと思っています。

「どうして、こんなにいろいろなことに挑戦したいんだろう?」と一緒に考えていくと、「人の役に立つことに喜びを感じるから」とか、「自分なりの理想があって、それを実現したいから」など、その子の中にある共通する思いや価値観が見えてくるかもしれません。そうやって話していく中で、「あ、自分はこうしたいから、こんなにいろいろなことをやっているんだ」と、本人の中で腑に落ちる瞬間をつくれたらいいなと思っています。

ーメンターになる上で、GLでは研修制度を設けています。研修を通して得たことや気づいたことはありますか?

「As is / To be」のお話が特に自分の中で印象に残っています。「今はこういう状態(As is)だけど、未来はこうなりたい(To be)。では、そこに近づくためにはどうしたらいいか」という考え方です。そこまでの道筋を一緒に見つけられれば、その会話は成功だという話が印象に残っています。

話を遮らずにじっくり聞いてあげるっていうことはもちろん大前提で必要だけど、それだけで終わらずに、一番大事な大枠はメンターの方で先導しつつ、伴走しながらも良い方向に導いてあげる。両方できると、良い90分になるみたいなお話が印象に残っています。

ファシリテーターとしても活動するまちこさん

将来を考えなかった私が、今思うこと

ー中高生の頃は、どんな中高生でしたか?/将来のこと、キャリアに対してどんなことを考えていましたか?

私の中高生時代は、結構先生に忖度しまくるタイプっていうか、たぶん大人から見たらこういう生徒はいい生徒って思ってもらえるんだろうなという感じでした。ちょっとなんか小賢しい生徒だったなって思ってて。自分がやりたいこととか、こうなりたいとかはまだ将来のことだし、よくわかんないやと元々放棄していました。なんでそうなっちゃったのかはよくわからないんですけど。

いい成績を取り、いい大学にさえ行ければ親も先生も納得してくれるだろう。それが自分の任務だみたいに思い込んでいたような学生でしたね。だから、将来のことを考えてないことにも全然不安を持っていなかったです。「まだしょうがないでしょ、高校生なんだし」みたいに思っていました。とりあえず勉強して、大学行けば、まあなんとかなるだろうみたいに思ってたような生徒でしたね。

ー現在は、キャリアというものにどんなイメージがありますか?

キャリア教育にもともとすごく興味があって、中学生だったら高校、高校生だったら大学や専門学校などの、目先の「とりあえず行こう」みたいな視野をもう少し広げられることができたらいいなと思っています。

自分ってこういう人間だよねとか、他の人と自分ってこういう風に違うよねというような自己理解的なものもそうだし、就職した時にフリーターと正社員だと福利厚生がどれくらい違うとか、保険がどうだとか、そういう世の中的な知識も含めたキャリア教育が当たり前になっていたらいいなみたいな。そういう活動もあったら参加してみたいです。

きれいな言葉じゃなくていい

ー6期生へメッセージをください!

MSPが始まってもう数回経っていると思うんですけど、メンターにどう思われるかなとか、こんなこと話して大丈夫かなとか、一般的な正解は何かとかを考えてしまうことがなくはないと思うんですけど、一旦そういうのは全部まっさらにして、どう思われるかは気にせずに、純粋に自分はどう感じるのか、どう思うのかを話してもらえると、見えてくるものって1段も2段も多いのかなと思っています。

中高生の自分は相手に忖度しまくる人間だったので思うんですけど、何が一般的にはいいかというのは一旦抜きにして、全部メンターに吐き出してもらえると得られるものが大きいと思います。

メンターたちもたぶんそういう思いを聞きたいと思っていると思うので、きれいな言葉じゃなくてもいいので、全部出し切ることを意識して最後まで走ってもらえるといいのかなって思います。

ゆずき

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