My Story Projectでは、中高生がさまざまな分野で活躍する大人と対話を重ねながら、社会課題や仕事のリアルに触れ、自分自身の興味や将来について考える活動を行っています。
今回は、年間協働パートナーの有限会社モールドモデルの佐藤賢さんにインタビューを実施しました。インタビュアーは、5期MSP生のゆなさんです。
工業の現場で生まれる産業廃棄物を、農業で活用できる肥料へと生まれ変わらせる。
一見すると結びつかないように思える「工業」と「農業」の間に、新しい価値を生み出そうとする取り組みには、どのような想いや工夫があるのでしょうか。
社会課題の解決と新たな価値創造の両立に挑戦するお話を通して、中高生自身も「ものづくり」や「社会への貢献」について考える時間となりました。
(インタビューの内容を一部ご紹介します。)
Q. 石膏を肥料へと再利用する取り組みをする中で今までで一番大変だったことは?
一番大変だったのは、今会社としてやってる仕事が金属製品を作る仕事をやっているから、肥料を作るっていう仕事は全く誰もやったことがないし、周りの人はうまくいくと思ってないような状態からスタートした、っていうのが一番大変だったかなと思っています。ただ僕自身、会社としてやっていくときに、金属の仕事ももちろん大切だけど、それ以外に我々が会社として社会に対してできることがあるのであれば、やっていくべきだなと思ってたので、とにかく進めてみるという感じで取り組んでいました。
Q. 再利用をする上で1番重視するべきだと思うことは?
自分の信念としては、人の成長こそが最大の経営資源、って考えてます。やっぱり人がすべてだと思ってるので。人でしかできないことっていうのを強調してる。採用も雇用も、人の価値を理解できないトップはそもそも人を雇っちゃいけないと思ってる。ものづくりで、受注生産でやってるんで。毎回同じものを作らない。常に新しいこと、新しい創造を続けてる。だから「未来を創り続ける」っていうのが自分の信念でもある。
Q. 今後、廃材由来の肥料への認知をどう広めていこうと思っていますか?
まずは今手の届く範囲内というか、実際に使ってくれる農家さんに使ってもらって、そこでちゃんと効果が出ましたっていうのをちゃんと見せて、そこから広がっていく。自然体で広がっていくというのが一番最初の段階かなと思っています。広告費用にはあまりお金をかけずに、実力勝負というか、農家さんが使って「いい」と思えるようなものだ、というところから広げていきたいなと思っています。
Q. 今までで最もワクワク・やりがいを感じた瞬間は?
まさに今がそうかなと思っています。再利用する技術を実際に使ってみて、その技術が実際に「使える状態」になっていて、ゴミから肥料が生まれるっていうのが出来ている状態です。まだいろんな人が使ってるっていう状態では無いけれど、すごく期待されているなっていう感じがしています。実際に農家さんも「使ってみたい」とか、地域の人たちが「すごく大事なことだよね」とか、「山梨県内でゴミから生まれたものがもう一回使われていくことが広がっていくといいね」みたいな話をしてくれているのを聞いていて、みんなが期待してくれてるとか、喜んでくれてるっていう状態が、すごく今やりがいを感じてできているかなと思います。
MSPでは、学校ではなかなか知ることのできない仕事や社会課題に触れ、多様な視点から物事を考える機会を大切にしています。
今回のインタビューでは、「技術があれば社会は変わる」のではなく、それを支える人の想いや現場で働く人々の意識があってこそ、新しい取り組みは広がっていくということが印象的でした。
また、誰も取り組んだことのない分野へ挑戦する姿勢や、「まずはやってみる」という行動力は、中高生にとっても大きな刺激になったのではないでしょうか。
環境問題や資源循環は、決して専門家だけが考えるテーマではありません。
「今あるものを、もっと価値あるものへ変えられないか。」
そんな発想が、未来の社会をつくる一歩につながることを感じられるインタビューとなりました。
ご協力いただいた有限会社モールドモデルの佐藤賢さん、ありがとうございました。
インタビュアー ゆなさんの感想
産業廃棄物として捨てられてしまうものの新たな可能性を知ることができました。そして佐藤さんの石膏の再利用にかける想いに心を動かされました。特に、今までは全く違う分野を扱っていたにも関わらず、未経験の新しい分野に挑戦していける所に佐藤さんの熱量や想いの強さを感じ、挑戦することの大切さを学ばさせて頂きました! (ゆな)




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